
オタクの私が現実を知った。
ゲームやアニメが好きな謂わゆる「ヲタク」というカテゴリーに分類される私は、人付き合いが苦手で、人を好きになる前の段階で躓いていました。
けれど人並みに「女の子」の感情もあったため、友達の恋愛話を聞いては憧ればかりが募り、未来の恋人に求めるハードルが勝手に上がっていってしまいました。
そんな中で出来た初めての恋人は、告白されたから付き合ってみた、程度のもので終わってしまいました。
この時に理想と現実は全く別物なんだと思い知らされました。
趣味を恋人にして生きていくのもアリかな。
結婚に関して焦りはありませんでした。
まだ20代だし、世間はお一人様にも晩婚にもどんどん寛容になっていっていたので。
また、もともと結婚できるなんて思ってもいなかったので、自分できちんと自活できるような職業に就き、このまま趣味を恋人にして生きていくものだと思っていました。
趣味をしていると、20代を過ぎても新しい友達がたくさんでき、全くさみしくなかったので、余計に結婚したいという気持ちが湧きませんでした。
オンラインゲームで出会った彼と実際に会うまで。
出会ったきっかけは、オンラインゲーム内です。
当時流行っていたオンラインゲーム内で、一緒にプレーをしていく中で徐々に信頼関係が出来上がっていきました。
そんな中、ゲームをしている時に地震があり「地震だー!」なんていうチャット飛ばしたら、旦那からも「揺れた!」というチャットが返ってきたのです。
それから少しずつ、ゲームの中でリアルのことを話していき、なんと同じ県内でそこそこ近くに住んでいたことが分かりました。
オンラインゲームのコラボカフェもたまたま近所でやっていて、せっかくだから、とそこで初めて旦那と対面しました。
私の変わった趣味を受け入れてくれる優しさ。
いざ会ってみると、顔とスタイルが私の好みの真ん中だったのです。
もともと、長く一緒にゲームをやっていたため、会話に困ることはありませんでした。
そのうち、ゲーム以外の会話にも切り込んでみると、他にも共通の趣味が見つかり、私はますます旦那に惹かれてしまったのです。
旦那とはゲームを通じて知り合っていたけれど、アニメや漫画の方はどうだろうかと、私は恐る恐る聞いたことがありました。
友人が絵の個展を開くのだけれど一緒に行かないか?と誘ったところ、「いいよ」と即答してもらいました。
けれど、問題は個展の内容です。
私を知ってもらいたくて、私はカケをしました。
少々、「女性向け」が強い表現の絵が多く飾られた個展でした。
私の趣味を一目で分かってもらえる代わりに、普通の人なら一目で「引く」趣味でもあります。
そんな場所へ連れて行ったにも関わらず、旦那は「連れてきてくれてありがとう」と言ってくれたのです。
気持ち悪くない?と聞いたら、「自分一人では絶対に知らなかった世界だから、君がいると新しい世界を教えてくれてとても楽しい」と言ってくれたのです。
この人は、人の趣味を否定しない人なんだと感じ、この人となら一緒に暮らしていけると思いました。
そしてデートの帰り道、イルミネーションで賑わっている道を選び、旦那の手を握ることに成功しました。
そしてそのまま「付き合ってください」と言い、無事に恋人同士になることができました。
結婚生活は何十年も続くのだから。
結婚を決断したポイントはこの「受け入れてくれる」性格でした。
どのみち合わないことは出てくるものです。
その時にお互いに「受け入れる」や「干渉しない」という姿勢になれるか、というところが大変ポイントが高かったです。
お付き合いの時間は1、2年なのに、結婚生活はそれから何十年もあります。
1つ1つ、何かあるたびに衝突していては心も体も持ちません。
でも出来れば、ちょっとは一緒に楽しみたいから食わず嫌いはしないで最初の1回は付き合ってくれる、という私のワガママも理解してくれています。
その代わり、私も旦那の趣味は邪魔しないと決めています。
旦那のいない人生なんて考えられません!
結婚できて、こんなにも幸せだとは思ってもみませんでした。
一度は一生一人で生きていくと決めていたにも関わらず、もう旦那のいない人生なんて考えられません。
そんな存在に出会えただけでなく、結婚して、これからの生涯のイベントをずっと旦那と一緒にやっていくと思うと、これ以上の幸せは思い浮かびません。
結婚して数年経ちますが、まだまだ新婚気分です。
男性に対しては”わかりやすい態度”を大切にしています。
私は旦那さんと付き合う前も付き合った後も「分かりやすい女」である努力をしています。
決して「察して」という態度をとらないようにしています。
女の子なら、サプライズは好きかもしれません。
けれど、男性にとってどれだけハードルが高いものか想像してみてください。
そして、男性はリスクの方が高いと判断すると決して実行しないものです。
なら、初めから分かりやすくおねだりした方が双方うまくいくと思います。
恋愛のドキドキは限りなく減ってしまうと思いますが、お互いのストレスも限りなく減らすことができます。
結婚できていない女性と話をしていると「あの人はここが分かっていなかった」「あの日はこのセンスが悪い」と、ずいぶん上から目線な発言を多く聞きます。
その度に「知らないだけじゃないのかな?」と思ってしまいます。
男性はサプライズやプレゼント等を「やる気がない」わけではないのです。
ならもうこちらからちょっとずつヒントを与えてあげれば良いのです。
どの程度のヒントで分かってもらえるかは、その人それぞれになってしまいますが。ちなみに私の旦那は全部言わなければ伝わらないタイプの男です。
まずはこちらから折れて、教えてあげるのが1番簡単だと思います。
恋愛の醍醐味が減る!と思われてしまうかもしれませんが、結婚生活において、恋愛の浮き沈み等ない方が圧倒的に楽チンです。
結婚を視野にいれた恋人関係であるのなら、浮き沈みよりも「一緒に生きていく」ことを想定して付き合い、どうすれば自分が楽できるかを突き詰めていく方が良いと思います。
結婚したら、義理の両親、兄弟、甥っ子に姪っ子。
介護や子育てなど、少し面倒で疲れるものが付いてきてしまいます。
疲れた時に、さらに疲れさせてくる旦那なのか、それとも手で転がしやすい旦那が良いのか。
ぜひ自分から「こうして欲しいな」と投げかけ、それに何も疑問も思わず「はい」と返してくれる男を選ぶことをお勧めします。