
かっこいいね、と言えば両思いになれると思っていた。
愛において、男性ネタが途絶えることはほとんどありませんでした。
第一回モテ期が小学生の高学年のことから始まり、中学生時代が最大のモテを実感しました。
関わる男子が端から自分のことを好きになってしまうことに悩んだりもしました。
「やさしいね」「かっこいいね」と一言いえば両思いになれるものだと思っていました。
高校生・大学生の頃には私のモテ要素は“色気”と変化していきました。
その頃に好意を寄せてくださる男性の質がみるみる下心一色に変化していくのを感じました。
ワンナイトも数知れず… 合コン三昧の日々… DV男にはまり… 愛人に美味しいものをご馳走になったり… 社会人になった頃には、良質な男性に出会うことがなくなりました。
ある時、唯一の男友達である中学の同級生と飲んでいる時… 「昔した約束覚えている?32歳になってもお互い独身だったら結婚しようって言ってたよね~」 と言われた言葉をきっかけに交際がスタート。
遠距離恋愛をしながら、結婚に保険をかけながら日々を過ごしておりました。
しかし、そんな生活も長くは続かず。
彼のほうから「遠距離はさみしくて耐えられない」と言われ、交際が終わりました。
私は男性に頼らずに生きていく手段として、仕事に集中することを決意しました。
焦ることはダサい!
婚に関して焦りは…ありましたね。
でも、周囲にそのように感じられてはダサいと、ひた隠しにしていました。
その為に私は朝から晩まで仕事をし、仕事後は職場の上司や後輩と飲みにいく毎日を過ごしていました。
結婚への焦りは、忙しい日々で気づいていないふりをしていました。
なぜなら、昔モテていた自分の市場価値が低いということを認めることが怖かったからです。
「たばこ吸ってもいいですか?」
出会ったきっかけは…日々飲み歩いて見つけた行きつけのバーカウンターです。
土曜日の夜、突然バーの常連客から招集がかかり、特に用事のなかった私は一人でバーに行きました。
バーの扉を開けると、私に連絡をくれた常連客は帰ったようですでにいませんでした。
せっかく来たからとビールを一杯。
私の隣に座っていた初見のお客さんが「たばこ吸ってもいいですか?」と声をかけてきました。
この人が今の夫です。
会社の同僚と一緒に来ていました。
出身地、職業、ビジュアル、1歳彼が年下であること…いろいろと話をしていくとなかなかの高スペック。
「好条件な人もまだ残っているんだな~」と感じたのが第一印象です。
話題もまずまずにはずんだところで、彼の連れが「合コンしませんか?」とお誘いをしてくださり、2週間後のスケジュールで日時の約束をしました。
その日の夜はバーカウンターでお別れをし、LINEでお礼をし、私は飲みに出ていた別の知人男性と24時から飲み直した程です。笑
気づけば合コンをすると約束していた日の3日前。
社会人として約束を果たさないわけにはいかないと思い、3人のLINEグループをつくり「どうしましょう?難しいようならリスケで大丈夫ですよ」という軽い感じで連絡を入れると、「やりましょう」と彼の同僚から返事があり、急いでメンバーを集め、また彼と会うことになりました。
食の好みが合う、とかそういう居心地の良さを感じていましたね。
合コンは、幹事としてとにかく盛り上げなければ!と必死でした。
話題を振り、盛り上げ、手をはたいて笑い、学生時代キャバクラでバイトしていた技はここで生かされたと思います。
1次会が終わり、さて2次会… 彼の同僚の家にシアタールームがあるから、みんなで遊びに行こうという話になり全員で移動。
大きなスクリーンにプロジェクターで映画を見ながら、流石に気疲れしていた私は彼と外でタバコを吸いに行きました。
お酒の酔いも手伝い、なんだか変な雰囲気になり、2次会後には私の家に来ると言って聞かない状況に。
私も腹をくくり、家にあがることを承諾しました。
もちろんベッドイン。
我が家で朝を迎え、仮眠をしたのち彼は「今夜は焼肉に行こう!」と言って一度帰りました。
我が家や私の居心地の良さが抜群だったようで、それから週3位でうちに通うようになりました。
ふたりの関係は最初は完全に「セックスフレンド」。
それが次第に空間や食事をともにすることで「家族」のような感覚に変わっていったのだと思います。
心地よさが頂点に達した夜、それもベッドの中で「俺の女になる?」と言われたのが、お付き合いを始める言葉でした。
居心地の良さ、食の好み=生活感は、強制的に時間をともにすることがなければ互いに気づくことはできなかったと思います。
500キロ程離れた他県への異動
結婚を至ったポイントはタイミングだと思います。
私たちはフィーリングで出会い、ハプニングで付き合い、タイミングで結婚したと感じます。
お付き合いがはじまり、間もなく一緒に暮らし始め、一緒に暮らし始めて2か月が経った時に私の異動辞令が出ました。
その時済んでいた場所から500キロ程離れた他県への異動です。
結婚をしていない以上、結婚ができるかわからない以上、私は頼らず生きていくために働かなければ!という一心でその時は「また結婚が先延ばしになった~」と思っていました。
遠距離恋愛は過去に失敗をしているし、お別れをしなければいけないと思ったら寂しくてしかたなかったです。
辞令がでてから1週間程経った時、彼がサプライズでプロポーズをしてくれました。
「結婚すると思えば、しばらく離れていても大丈夫でしょ?1年後には戻ってきてくれるかな?」との気遣いで、私は1年仕事を頑張ることに承諾してもらい、結婚の約束をしました。
酒癖の悪い人、昔モテてた人は晩婚の傾向あり!
結婚出来て、やっぱり独身の子たちを見下していると思います。
独身の子たちに「もっと活動しなきゃ出会えないよ!」とか「なんで出会えないんだろうね~!」とか平気で言っています。
自分も大した男性とこれまで出会い続けてきたわけでもないのに。
結婚できない理由は何か冷静に分析したりもします。
酒癖が悪い人、独身でいる印象が強いです。
私もこれです。
昔無駄にモテてしまった経験を持つ女性、このパターンも独身でいる印象が強いです。これも私です。
結婚は結局、家族間のものですから。
自分の市場価値を理解することです。
最終的には、つり合いの取れる人と結婚できるようになっています。
相手に高度なものを求めていなくても、 自身が背伸びしすぎていることを自覚することが大事だと感じます。
あまりにも飾りすぎるところから始まると、飾り続ける為には自分に嘘をつかなければいけません。
どれだけ綺麗な服を着て、美しい言葉遣いをしていても、自分が心地いいと感じる本来の生活の質に嘘はつけません。
常に高いヒールをはき、外に出るときは化粧を綺麗にし続ける毎日に疲弊していました。
今の旦那とは酔っ払ったところから始まったのが幸いでした。
へべれけな私を標準として見てくれたので自然体でいることができました。
私の場合は努力をしないことで、本来の自分であり続けることができたのだと思います。
飲み会終わりに千鳥足で帰り、部屋の真ん中で大の字で寝ていたこともありました。
ただ、彼はそれを「かわいいね」と言って抱きしめてくれますし、腹をかかえて笑われることもあります。
自身のウィークポイントを認めてくれることに深い愛情を感じました。
本来の自分が”家族”という形をイメージした時には、やはり自身の母親像が自分のイメージモデルであり、そのパートナーは父親でした。
私は自然と父親に似ている人を求めていたように思います。
私は彼の家族構成、彼がどんな家族像を標準としているのか確認をしました。
お正月の過ごし方、お姉さんとの仲の良さはどの程度か、いろいろと話を聞きだしました。
すると、夫婦間や家族の中での男女の力構成が見えてきました。
私の家庭との共通点は大事にしながら、違う部分は尊重することに徹しています。
結婚は家族間のものだと強く感じました。
親が認めてくれる人、すなわち親が理解・共感のできる人、そうすると結局自分たちのような生活の質で家庭環境の人を選ぶのだと思います。