お兄ちゃんと妹のような関係から、恋愛に発展し、8年後に結婚した話。

中学生の時に、女性同士の恋愛を経験しました。

初めて恋人が出来たのは中学2年、夏のことでした。

 

彼氏ではなく恋人、つまり女性で私もまた女性という同性カップルでした。

 

私はそれまでに3度変質者に遭っていたことと、同年代の男性に魅力を感じなかったのが要因だと思っています。

 

もちろん周囲には隠しましたが、何にせよイチャつきたいお年頃。

 

同じ高校に入ってからは見事にあだ名をレズとつけられ、いじめにも逢いました。

 

これは別れた後も卒業まで続き、酷く悩まされたのを覚えています。

 

そんな彼女とは何度も喧嘩もしました。

 

どんなものだったかは覚えていませんが、私の中では相手のわがままと記憶しています。

 

それが息苦しかったのかは分かりませんが、彼女の気持ちは次第に私から離れ、周りを見るようになったのです。

 

それが耐え切れず別れを切り出し、向こうも了承することで私たちの関係は終わりました。

 

それ以来、女性とも男性ともお付き合いすることはなく、社会人になります。

 

そこで一人の先輩にモーションをかけられ、大人の男性素敵!となってしまった私ですが、後々に自然消滅気味の彼女がいることを聞かされ、挙句髪型や服装に細かく注文を受けるのが嫌で2週間程で別れてしまいました。

 

私がまともにお付き合いしたのは、旦那以外にこの2人でした。

 

20代後半になって、このまま結婚してもらえないのでは?と不安になった。

結婚に関して焦りは、出会った10代の時こそなかったものの、付き合ううちに20代も後半を迎えると流石に感じました。

 

旦那はひと回り歳上だったこともあり、自分の妊娠へのリスクや子供が成人する時の年齢などを思うと、どんどん不安に…

 

何より、このまま結婚してくれないのではないか、と思えてしまう態度が感じられていたので焦りと不安でいっぱいでした。

 

職場の先輩は、人の悪口・嫌味、仕事の愚痴を言わない大人な男性。

出会ったきっかけは、私が就職し、配属となった部署ででした。

 

所謂先輩後輩の関係で、第一印象は「みんなの出来ない難しい仕事が出来る」、「優しく丁寧に時間をかけて教えてくれる」、「人の陰口を言わない」そんな先輩でした。

 

また、会社の有志でバレーチームを組んでおり、リーダーから、新人だからとりあえず、とお誘いを受けて参加してみたところ、旦那となる先輩も所属しておりその運動神経の良さに「かっこいいな」と感じたのを覚えています。

 

たまに失敗もしていましたが、場が和むものばかりで、人の悪口も嫌味も、仕事の愚痴さえももらさない姿が大人だと感じたのが印象的でした。

 

私たち、お兄ちゃんと妹のような関係ですか?

しばらくして、社会人一年生の私は、新プロジェクト立ち上げのメンバーに選ばれることになります。

 

若かったことと、新人で受け持つ仕事量が少なかったから選ばれたのだと、そう思います。

 

私、つまり先輩も所属する部署が主体となるプロジェクトで、私の次に若い先輩もメンバーに選ばれました。

 

主力はなんとこの二人で、更に上の上司達は分からないからと私たちに丸投げ。

 

日常業務をこなしつつ、二人で残業をする日々が始まったのです。

 

打ち合わせなどを多く重ねたり、時にはミスをしたりしながらプロジェクトは進行しました。

 

ですが、社会人一年目の私にその責務は重く、終わりの見えない作業へのストレスを酷く感じるようになった頃。

 

それを見つけてくれたのが、他でもない、一番近くで見てくれていた先輩でした。

 

先輩は私を退社後に食事に誘ってくれたり、休日も息抜きにと遠出に付き合ってくれたり。歳がひと回り違ったことから、初めは「お兄ちゃんがいたらこんな感じなのかな…」くらいに思っていました。

 

何人かで会うこともありましたが、何となく最後には二人になるようになっていたのを覚えています。

 

そして、忘れもしない地元の花火大会の日。その日は、私の同期も含め三人で花火大会を見に行ったのですが、帰りは同期が先に帰り、私は先輩に送ってもらうことに。

 

そこで、何となくすぐには帰る気持ちになれず、空いている駐車場に車を停めてダラダラと話していましたが…

 

そこで仕事のストレスが爆発してしまい、私は泣いてしまったのです。

 

先輩は頭を撫でてくれました。

 

私は「私は妹のようなものですか…?」と、つい聞いてしまっていました。

 

自分の気持ちに気付くより先に口に出ていたのだと、今なら思います。

 

先輩の答えはYESではありませんでした。

 

「妹みたいに思うこともあったけれど、今は付き合いたいと思ってる」と。

 

そこから、私たちのお付き合いはスタートしたのです。

 

結婚のきっかけを作ってくれた我が子に感謝!

結婚を決断したポイントは私の妊娠でした。

 

付き合って早8年、結婚はまだかまだかとせっつくような日々を送る中でのことでした。

 

8年も付き合っていると毎日を当たり前に共に過ごしていたので、妊娠が先だろうと結婚が先だろうとあまり考えてはいませんでした。

 

しかしながら決断力の低い旦那で、全てを後回しにする性質があったために、この妊娠はキッカケになり良かったなと思っています。

 

旦那は面倒臭がりで、なかなか親御さんへの挨拶もさせてくれませんでしたが、これを機に一気に話しは進み、お互いの家族との交流も生まれたので、結婚前にと言うか、結婚のために我が家に来てくれた子供に感謝です。

 

家族として男性を頼ることができることの安心感。

結婚できてまず感じたのは、これでようやく「家族」になれたんだということでした。

 

8年と長い月日を共にしても、妻でないというだけで、その身にもしもがあっても知らされることはないなどの不安を持っていました。

 

また、私は片親で父親を知らないので、家族として男性を頼ることが出来るという状態は、とても安心出来るものだと思いました。

 

結婚を意識しすぎないほうが、結果として良いことが多いのでは?

結婚というものは、私の場合、努力ではなく運の部分が強かったのではないかと思います。

 

仲良くなるきっかけは会社が、結婚するきっかけは子供が与えてくれました。

 

自分で決断していないようで、少しばかり情けなくも感じられますが、結婚したい!結婚しなきゃ!と焦るばかりでなく、流れに身を任せることも大事なのではないかと思えます。

 

私は旦那を無理に意識することも、旦那に意識してもらおうと思うこともありません。

 

見た目も決して良くはありませんが旦那は気にしません。

 

そう言った男性とのお付き合いは気も楽です。

 

メイクや服も初めこそとても気を遣ってお洒落していましたが、途中からはほぼ着の身着のまま。

 

本当はプロポーズとか、かっこよくして欲しかったとは思います。

 

憧れでもありました。

 

でも、全てを流れに任せるのが私たちだなぁと思えるので、結婚のキッカケは妊娠でも全然良かったかなと思います。

 

これでもプロポーズしてもらうために料理は頑張りましたが、特に食にこだわりのない旦那には通じませんでした!

 

何しても駄目な時は駄目だと理解することも、大切なのではないでしょうか。

 

ただ、そこは人それぞれ。

 

料理、メイク、家事や仕事の腕を磨くことで行き着く人もいると思います。

 

頑張ることは決して無駄にはなりません。

 

婚活のためとは言っても、間違いなく自身のスキルアップに繋がると思います。

 

私にはそれがありませんでしたが…。

 

周りには結婚していない友人がたくさんいますが、どの子も恋人の有無に関わらず焦ったりしておらず、みんな輝いて日々を過ごしています。

 

そこに魅力を感じてくれる男性もいるのではないでしょうか。

 

結婚にガツガツした印象よりも、その方が無理に結婚するという印象もなく良い結婚が出来るのではないかと思います。